健康情報: 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう) の 効能・効果 と 副作用

2013年6月29日土曜日

清上防風湯(せいじょうぼうふうとう) の 効能・効果 と 副作用

漢方診療の實際』 大塚敬節 矢数道明 清水藤太郎共著 南山堂刊
清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
 本方は上焦の実熱を清解・発散するのが目的で、上焦の熱気が強く、頭面に瘡を発するを治するものである。荊防敗毒散では軽過ぎ、防風通聖散では強過ぎるという場合に用いるものである。
黄 連・黄芩・山梔子はいずれも実熱を清解し、白芷・桔梗・川芎・防風・荊芥等は皆上焦、頭面に作用して駆風・解毒・排毒の能があり、連翹は枳殻と共に化膿毒 を消散させる。 本方は右の目標に従ち、青年男女に発する実證の面疱(にきび)・頭部湿疹・眼目充血・酒皶鼻等に応用される。


漢方薬の実際知識』 東丈夫・村上光太郎著 東洋経済新報社 刊

 12 解毒剤
解毒剤は、自家中毒がうつ満して起こる各種の疾患に用いられる。また、やせ薬としても繁用される。

2 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)  (万病回春)
〔防風(ぼうふう)、連翹(れんぎょう)、桔梗(ききょう)、白芷(びゃくし)、黄芩(おうごん)、川芎(せんきゅう)各二・五、山梔子(さんしし)二、枳殻(きこく)、、甘草(かんぞう)各一・五、荊芥(けいがい)、黄連(おうれん)、薄荷(はっか)各一〕
本方は、実証体質者の上焦、特に顔面にうっ滞した血熱を解するもので、亜急性ないしは慢性のものに用いられる。したがって、顔面に瘡を発し、顔面赤く、上衝による頭痛、めまいを訴えるものを目標とする。
〔応用〕
つぎに示すような疾患に、清上防風湯證を症するものが多い。
一 にきび、湿疹その他の皮膚疾患。
一 そのほか、結膜炎、眼充血、中耳炎、歯齦炎、疔など。
《資料》よりよい漢方治療のために 増補改訂版 重要漢方処方解説口訣集』 中日漢方研究会
45.防上防風湯(せいじょうぼうふうとう) 万病回春
川芎2.5 黄芩2.5 連翹2.5 防風2.5 白芷2.5 桔梗2.5 梔子2.5 荊芥1.0 黄連1.0 枳殻1.0 甘草1.0 薄荷1.0

漢方処方応用の実際〉 薬学の友社
 本方は十味敗毒湯とともに湿疹やフルンケル『にきび』などのヒフ病に繁用されているか,十味敗毒湯は全身的に,本方は首より上のものに応用されている。本方の処方構成を見てもわかるように,オウレン,サンシシ,レンギョウ,キキョウ,ケイガイなどか組合わさっていることは,発赤,腫脹などの炎症症状が著しいか,あるいは化膿の傾向があるものに応用することを意味している。し正置って本方は炎症や化膿の傾向ある湿疹やにきび,またはフルンケルに著効を奏する。十味敗毒湯はこれらの症候が緩和なもの,また慢性に経過するものに適するが,ときには桔梗石膏を加味して若干ひどい症状に用いる場合もある。
 鑑別法 本方の吹出ものの性格は,十味敗毒湯が適するものに比べ,隆起したポリウムのあることが特徴で,その効率が比較的高い。本方に似て排膿散及湯はフルンケルよりも,むしろカルブンケルで全身症状のないものに応用する。全身症状(特に頭痛,発熱,悪寒など)のある場合は葛根湯かまたは葛根湯桔梗石膏として用いればよい。


漢方処方応用の実際〉 山田 光胤先生
○実証の人の顔面,頭部に生じた化膿性腫物,癤, 疔,皮膚の発疹等に用いる。そのほか,頭部,顔面の炎症,化膿によいので,頭痛やめまい(眩暈)のあるもの。眼球結膜の充血(菊花2.0を加えて用いる),耳痛,耳漏がある場合,歯や歯齦の痛み,酒皶鼻などに用いられる。また若い人の面疱によくきく。
○清上防風湯の証は実証ないし虚実中等の場合で,虚証の人には用いられない。若人の面疱(にきび)に本方をしばしば用いるが,虚証の人には当帰芍薬散加薏苡仁などにする。虚実を誤ると,効果がないばかりでなく,ときには増悪することもある。


漢方治療の実際〉 大塚 敬節先生 
 頭矢の瘡癤,風熱毒に用いる。そこで私は,これを尋常性痤瘡に用いるが,また副鼻洞炎を頭面の風熱毒とみたてて,この方を用いる場合がある。私はこの方を用いて,にきびと副鼻洞炎とを同時に治成たことがある。


漢方診療の実際〉 大塚,矢数,清水三先生
 本方は上焦の実熱を清解,発散するのが目的で,上焦の熱気が強く,頭面に瘡を発するを治するものである。荊防敗毒散では軽過ぎ,防風通聖散では強過ぎるという場合に用いるものである。黄連黄芩山梔子はいずれも実熱を清解し,白芷,桔梗,川芎,防風,荊芥等は皆上焦,頭面に作用して駆風,解毒の能があり,連翹は枳殻と共に化膿毒 を消散させる。本方は右の目標に従い,青年男女に発する実証の面疱(にきび),頭部湿疹,眼目充血,酒査鼻等に応用される。


漢方処方解説〉 矢数 道明先生
 上焦の実熱というのが目標で,上部(顔面や頭部)に血熱が鬱滞し,瘡を発し,顔面赤く,上衝を訴える場合に用いる。上部に集まった熱の邪は上部で発表し,清解する方がよい。体質もそれほど虚弱でない場合で,面疱などは赤紫色になっているものが多い。


 〈勿誤薬室方函口訣〉 浅田 宗伯先生
  此方は風熱上焦のみに熾に、頭面に瘡癤毒腫等の症あれども、唯だ上焦計のことにて中下二焦の分さまで壅滞することなければ下へ向てすかす理はなき故上焦を清解発散する手段にて防風通聖散の如き硝黄滑石の類は用いぬ也。凡て上部の瘡腫に下痢を用ることは用捨すべし,東垣が身半以上天之気身半以下地之気と云ことを唱え上焦の分にあつまる邪は上焦の分にて発表清解する理を発明せしは面白き窮理なり。



【副作用 】
1) 重大な副作用と初期症状
1) 偽アルドステロン症: 低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム  値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。

2) ミオパシー: 低カリウム血症の結果としてミオパシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。

[処置方法]  原則的には投与中止により改善するが、血清カリウム値のほか血中アルドステロン・レニン活性等の検査を行い、偽アルドステロン症と判定された場合は、症状の種類や程度によ り適切な治療を行うこと。低カリウム血症に対しては、カリウム剤の補給等により電解質 バランスの適正化を行う。



3) 肝機能障害、黄疸: AST(GOT) 、ALT(GPT) 、Al‑P、γ‑GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
[理由]  本剤によると思われるAST(GOT) 、ALT(GPT) 、Al‑P、γ‑GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸が報告されているため。
[処置方法]  原則的には投与中止により改善するが、病態に応じて適切な処置を行うこと。


 2) その他の副作用
過敏症:発疹、発赤、 痒、蕁麻疹等
 このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
 [理由]  本剤によると思われる 発疹、発赤、 痒、蕁麻疹等が 報告されているため。
 [処置方法]  原則的には投与中止にて改善するが、必要に応じて抗ヒスタミン剤・ステロイド剤投与等の適切な処置を行うこと。

消化器:食欲不振、胃部不快感、悪心、腹痛、下痢等
[理由]  本剤にはセンキュウ(川芎) ・サンシシ(山梔子)が含まれているため、食欲不振、胃部不快感、 悪心、腹痛、下痢等の消化器症状があらわれるおそれがある。
また、本剤によると思 われる消化器症状が報告されている。

[処置方法]  原則的には投与中止により改善するが、病態に応じて適切な処置を行うこと


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