健康情報: 炙甘草湯(しゃかんぞうとう) の 効能・効果 と 副作用

2014年2月28日金曜日

炙甘草湯(しゃかんぞうとう) の 効能・効果 と 副作用

漢方診療の實際 大塚敬節 矢数道明 清水藤太郎共著 南山堂刊
炙甘草湯(しゃかんぞうとう)
本方は心悸亢進(或は脈の結代するものもある)、息切れを訴え、栄養が衰え、皮膚は枯燥し、疲労し易く、手足煩熱・口乾、大便の秘結等を目標として用いる。胃腸虚弱で食欲衰え、下痢の傾向のあるものには用いられない。
地黄・麦門冬・阿膠は滋潤・清涼の効があって、枯燥を潤し、栄養を亢め、煩熱を解し、間接的に強心の作用がある。麻子仁は腸壁を潤し、緩下の効がある。人参・桂枝・甘草は強心健胃の効能を有し、大棗・生姜は諸薬を調和して吸収を促進する。
以上の目標に従って本方は、心臓病・バセドウ病・産褥熱・肺結核・喉頭結核等に応用される。


漢方精撰百八方
57.〔方名〕炙甘草湯(しゃかんぞうとう)

〔出典〕傷寒論、金匱要略

〔処方〕甘草4.0g 生姜、桂枝、麻子仁、大棗、人参各3.0g 地黄、麦門冬各6.0g 阿膠4.0g

〔目標〕1,永く続いた熱が下がってから、脈がうち切れし、動悸を訴えるもの。 2,疲れやすく、汗がよく出て、脈がうち切れし、動悸するもの。 〔かんどころ〕息切れ動悸を主訴とし、疲れやすい。

〔応用〕バセドー病。心不全。高血圧。

〔治験〕1.バセドー病
  バセドー病には炙甘草湯で、軽快または全治するものが多い。
  一婦人、年二十五、あと六ヶ月で結婚式をあげることになっているが、この頃、やせてきたし微熱もあるので、肺結核を心配して、某病院で診をうけたところ、バセドー病だから、手術をした方がよいと云われた。
  患者は手術をせずに治る方法はないかと、漢方治療に期待をもって来院した。
  一見して右の甲状腺肥大が眼につくが、あまり著しい腫脹ではない。上肢を伸展せしめると、指がふるえる。眼瞼は大きくはなっていないが、まばたきは少ないようである。脈は一分間百十五指、時々結代する。皮膚は汗ばんで油をぬったようである。臍上で動悸が亢進している。口渇があり、食はすすむ。大便は一日一行、月経正調。  炙甘草湯を与える。十日ののち来院。効験たちまち現れ、動悸、息切れが軽快し、四谷駅から当院まで、休まずに歩くことができたと喜ぶ。三ヶ月後は、甲状腺の肥大も、目だたなくなり、脈拍も八十内外となり、体重も四kgを増し、平生と変わらなくなり、近く結婚式をあげる運びとなった。
2.高血圧症。
  一男子、四十九才。動悸、息切れを主訴として来院。患者は、顔色黒く、やせ型で、脈拍一分間九十二至、血圧186/100、臍上の動悸が著しい。夜間多尿あり、口渇もある。尿中蛋白陽性。柴胡加竜骨牡蛎湯を用いる。気持ち悪くて、のめないという。炙甘草湯に転方。動悸、息切れ軽快。服薬一ヶ月後、夜間の多尿やみ、安眠するようになり、血圧も安定した。              
大塚敬節


漢方薬の実際知識 東丈夫・村上光太郎著 東洋経済新報社 刊
炙甘草湯(しゃかんぞうとう)  (傷寒論、金匱要略)
〔炙甘草(しゃかんぞう)、生姜(しょうきょう)、桂枝(けいし)、麻子仁(ましにん)、大棗(たいそう)、人参(にんじん)各三、生地黄(せいじおう)、麦門冬(ばくもんどう)各六、阿膠(あきょう)二〕
本方は、虚証で気・血とも衰え、邪気が心下に急迫的に逆動し、呼吸促迫(息切れ)、心悸亢進(動悸)または脈の結代を起こしたものに用いられ る。したがって、栄養衰え、皮膚枯燥、疲労倦怠、四肢煩熱、口乾、不眠 自汗、心中苦悶感、心悸亢進、息切れ(呼吸促拍)、不整脈、便秘などを目標とす る。本方は、胃腸の弱い人には使われない。
〔応用〕
つぎに示すような疾患に、炙甘草湯證を呈するものが多い。
一 心臓弁膜症、心悸亢進、不整脈、心内膜炎、高血圧症その他の循環器系疾患。
一 肺炎、肺結核、バセドウ氏病、喉頭結核その他の頸部および呼吸器系疾患。
一 そのほか、産褥熱など。


臨床応用 漢方處方解説 矢数道明著 創元社刊
p.230 心臓弁膜症・不整脈・バセドー病・産褥熱
58 炙甘草湯(しゃかんぞうとう)(復脈湯(ふくみゃくとう)) 〔傷寒・金匱〕
炙甘草・生姜(乾生姜のときは一・〇)・桂枝・麻子仁・大棗・人参 各三・〇 生地黄(乾地黄でよい)・麦門冬 各六・〇 阿膠二・〇
  水三五〇ccに日本酒一五〇ccを加え、これをもって阿膠以外のものを煮て二五〇ccとし、滓を去って、阿膠を加え溶解させて一日三回に分服する。酒をきらう場合は、水五〇〇ccで普通のとおり煎じてもよい。一般にはこの煎じ方をしている。炙甘草とするには、刻んだ甘草をフライパン様のもので芳香を発し狐色程度になるまで撹拌しながら加熱する。(麻子仁は殻を去るか、砕いて用いるがよい)


応用〕 気血ともに衰えて、邪気が心下に急迫的に逆動し、心動悸あるいは脈結滞を起こしたものである。上部の心肺が虚し、これに熱が加わり、胸間は潤いを失い、そのため虚性の心機能亢進を起こしたものに用いる。結脈は代償性期外収縮によって起こり、代脈は房室不完全ブロックのときに起こるという。
 本方はチフス・肺炎等熱性病で熱高く、動悸虚煩不眠があり、脈の結滞などあるとき、心臓弁膜症・心悸亢進症・不整脈・心内膜炎・交感神経緊張症・高血圧症・バセドー病・産褥熱・胃潰瘍・肺結核・喉頭結核等に用いられることが多い。

目標〕 虚証で、栄養衰え、燥きが強く、皮膚枯燥し、疲労しやすく、手足の煩熱、口乾き、大便秘結がちで、息つきが熱く、心悸亢進、あるいは脈の結滞、不整脈と息切れを訴えるのを目標とする。
 胃腸が虚弱で食欲が衰え、下痢の傾向があり、あるいはこの方をのんで下痢するものには禁忌である。
 本方は地黄が主薬で、臍下不仁、煩熱の症があり、心尖および腹部大動脈の動悸が亢進するものである。

方解〕 炙甘草は心肺の急迫症状を緩和し、大棗は心胸を潤し、強心の作用があり、かつ呼吸促進を緩和する。麦門冬湯は肺を潤して気を鎮め、麻子仁は熱によって燥(かわ)いているのを潤(うるお)す。地黄は心熱をさまし、強心的に作用し、かたわら血熱をさます。阿膠は地黄を助けて血熱のために煩躁するのを治し、また出血を治す。人参は麦門冬に協力する。麦門・地黄・麻子仁・阿膠等みな滋潤清涼の剤で枯燥を潤し、栄養を高め、煩熱を解す。酒は心下の痞えをめぐらし、血行をよくし、薬効を助長させる。

主治
  傷寒論(太陽病下篇)に、「傷寒、脈結代、心動悸スルハ、炙甘草湯之ヲ主ル」とあり、
 金匱(虚労病門)千金翼炙甘草湯条に、「虚労不足、汗出デテ悶シ、脈結、心悸スルヲ治ス。行動常ノ如キハ、百日ヲ出デズシテ危ク、急ナルモノハ十一日ニシテ死ス」とあり、
 同(肺痿門)外台炙甘草湯条には、「肺痿(肺結核の一症または肺気腫様疾患)涎唾多ク、心中温温液液(ウンウンエキエキ)(悪心の甚だしきもの)ナルモノヲ治ス」とある。
 勿誤方函口訣には、「此ノ方ハ心動悸ヲ目的トス。凡ソ心臓ノ血不足スルトキハ、気管動揺シテ悸ヲナシ、而シテ心臓ノ血動、血脈ニ達スルコト能ハズ、時トシテ間歇ス。故ニ脈結代スルナリ。此方ハ能ク心臓ノ血ヲ滋養シテ脈路ヲ潤流ス。是ヲ以テ動悸ヲ治スルノミナラズ、人迎(甲状軟骨の外方で頸動脈の搏動を触れるところ)槽ノ血脈凝滞シテ気急促迫スル者ニ効アリ。是レ余数年ノ経験ナリ。又肺痿ノ少気シテ胸動甚シキ者ニ用イテ一時効アリ。竜野ノ秋山玄瑞ハ此方ニ桔梗ヲ加エテ肺痿ノ主方トス。蓋シ金匱ニ拠ルナリ。(中略)蓋シ後世ノ人参養栄湯滋陰降火湯ハ、此方より出デタル故、二方ノ場合ハ大抵此方ニテ宜シ」とある。
 古方薬嚢には、 「脈の結代と、心の動悸にあり、脈の結代とは、脈が早くなくて、つまり脈の打ち方がゆっくりとしていて、時々休むものをいう。(中略)心動悸とは、胸のどきどきする事なり。平常弱き人にて、汗が出て胸苦しくなる者、または過労などした後、汗が出て胸苦しく動悸する者。熱が少しあり、咳が多く痰や唾が多く出て、胸の中が何とも言えず気持悪しき者、本方は虚弱人又は無理をし過ぎて生じたる諸の病によし」といっている。


鑑別
 ○竹葉石膏湯 93 (呼吸促迫・煩渇)
 ○黄連阿膠湯 13 (心煩・熱、煩躁、腹痛、便血)
 ○小建中湯 65 (虚労・腹中および腹皮急痛)
 ○桂枝加竜牡湯 32 (虚労・胸腹、臍下動悸)
 ○八味丸 112 (虚労・臍下不仁、小便不利)
 ○柴胡桂枝乾姜湯 44 (動悸・脇下微結、頭汗)
 ○三物黄芩湯 48  (心胸苦煩・四肢煩熱、腹部軟弱)
 ○麦門冬湯 111 (呼吸促迫・大逆上気)


治例
 (一) バセドー病?
 四十歳の婦人。傷寒の後、心中動悸甚しく時々咽喉に迫りて少気し、咽喉の外肉壅腫はして肉瘤の如く(甲状腺腫大)、脈虚数、身体羸痩、枯柴の如く、腹内虚軟、背に付き、飲食始まず。余曰く。炙甘草湯加桔梗を捨(おい)て適方なし。其の方を連服せしむ。数旬にして動悸漸く安く、肌肉大に生じ、咽喉壅腫は自然に減じ、気息寛快して閑歩を得たり。後ち無恙と云ふ。

(浅田宗伯翁、橘窓書影)

 (二) 発語障害
 日本橋、本屋惣吉が妻、心中悸し、胸下痞硬、臍上動悸あって失音し、声を開くこと能はず。大便せぜること五~六日、時にまた頭眩す。脈沈細にして飲食進まず。 (中略)諸症稍快しと雖も唯音声発せず、悸動止まざること十九日。炙甘草湯を用ふること七~八日にして動悸止み、音声聞きて常に復することを得たり。
(片倉鶴陵、静験堂治験巻三)

 (三) バセドー病
 三七歳の婦人。二~三年前より動悸を訴え、脚気といわれていたが、最近甲状腺の肥大に気づき、病院でバセドー病と診断され、手術をすすめられた。主訴は動悸で、その他頭痛、発汗過多があり、便秘している。
 患者は痩せて眼球が突出して光り、脈は一分間に一〇六で、ときどき結滞する。皮膚は油を塗ったように湿って光り、臍部の動悸が亢進している。口渇がある。炙甘草湯一〇日ほどで、動悸が少なくなり、便通が毎日あるようになり、一般状態が好転し、甲状腺もやや縮小した。

(大塚敬節氏、漢方診療の実際)

 (四) 産褥熱
 三七歳の婦人。一二日前にお産をして入院中である。産後全身に高度の浮腫が現われ、息苦しく眠れない。体温は三九度を越し、口渇があり、脈が結滞し、臍上の動悸が激しく、便秘している。患者は言葉を出すのも苦しく、浮腫のため眼を開かない。舌乳頭がとれて真赤になり乾燥している。
 脈の結滞と舌の状態を考えて、炙甘草湯を与えた。この舌は地黄を用いる証によくある。これをのむと、その日の夕方から気分がよくなり、その夜ひどい発汗とともに熱が下がってよく眠れた。胸の苦しみも楽になり、三日後には浮腫も大部分去った。
(大塚敬節氏 漢方診療三十年)

 (五) 不整脈
 七四歳の男子。毎朝運動のため自転車に乗り、二時間ほど疾走する習慣であったが、そのため風邪をひき、そのときから脈の結滞が起こった。もう一ヵ月近くなるがひどくなるばかりで、不整脈が始まると動悸がして、胸が苦しくなる。食事や便通に変わりはない。
 痩せてやや貧血気味である。脈に力はあるが、ひどい不整脈である。血圧は一七〇~八〇であった。腹部心下に動悸が触れる。
 よって炙甘草湯を与えたところ、一〇日間の服薬でほとんど結滞は治って正常となり、一ヵ月服用して全身状態でますます好調で、血圧も一三〇~八〇となって廃薬した。
(著者治験)

明解漢方処方 西岡 一夫著 ナニワ社刊
p.74
炙甘草湯(しゃかんぞうとう) (傷寒論)

 処方内容 炙甘草四・〇 桂枝三・〇 大棗五・〇 人参、阿膠各二・〇 乾地黄四・〇 麻子仁三・〇 麦門冬六・〇 生姜一・〇(三〇・〇)

 必須目標 ①心悸亢進 ②不整脈 ③呼吸困難 ④手足煩熱

 確認目標 ①便秘 ②口渇 ③皮膚枯燥 ④浮腫 ⑤腹部動悸 ⑥疲労し易い ⑦目眩 ⑧低血圧 ⑨自汗出。

 初級メモ ①本方は地黄の証(腹部動悸、手足煩熱、皮膚枯燥)、つまり瘀血による血行障害で原因で桂枝去芍薬湯の証(心悸亢進、不整脉、呼吸困難など)を起こしている者を目標にする。

 ②漢方で不整脉を表わす用語に促脉(そくみゃく)(数脉で一止するもの、桂枝去芍薬湯)、結脉(遅脉で一止するもの、抵当湯)、代脉(だいみゃく)(浮になり沈になり、数になり遅になり、変化常なく、しかも一止する脉、炙甘草湯)の三種がある。

 中級メモ ①この方は普唐以降の方で、純古方でない。南涯は方意不明なりとして古方より除いている。大体地黄を含む処方は張仲景の古方ではないと思われる。

 ②浅田宗伯「この方は心動悸を目標とす。すべて心臓の血不足するときは、気管動揺して悸をなし、而して心臓の血動、血脉へ達すること能わず、ときとして間歇す。故に脉結代するなり。この方、よく心臓の血を滋養して脉路を潤流す。これをもって動悸を治する」

 適応証 心臓弁膜症。バセドウ病。喉頭結核。


《資料》よりよい漢方治療のために 増補改訂版 重要漢方処方解説口訣集中日漢方研究会
33.炙甘草湯(しゃかんぞうとう) 傷寒論
 炙甘草3.0 生姜3.0(乾1.0) 桂枝3.0 麻子仁3.0 麻子仁3.0 大棗3.0 人参3.0 地黄6.0 麦門冬6.0 阿膠2.0

(傷寒論)
傷寒,脉結代,心動悸,本方主之,(太陽下)

(金匱要略)
虚労不足,汗出而悶,脉結,悸,行動如常,不出百日危,急者十一日死,本方治之(虚労)
肺痿涎唾多,心中温々液々者,本方治之(虚労)


現代漢方治療の指針〉 薬学の友社
 心悸亢進、動悸、息切れがはげしく脈が結代,または不整脈のもの。あるいは便疑したり熱感を伴うもの。栄養が衰えて顔色が悪く,皮ふはかさかさとして潤いがなく,疲れやすくて心臓障害があるものを目安にする。体質によって程度差はあるが,手足のほてり,口のかわきや,便秘などを伴うことが多い。
 さて本方を最も繁用する疾患は,不整脈,結代でいわゆる期外収縮と呼ばれている心臓の規則正しいリズムの間に,速度の早過ぎるものやおそい搏動がまじるもので,心筋炎や冠状動脈硬化などの器質的変化や過労,不眠,不神的ショック,酒やタバコの過度などの機能的原因などによるもの,あるいは甲状腺機能亢進症,なかでもバセドウ氏病の心搏亢進や呼吸困難,これに伴う不眠または貧血症で,微熱や熱感を伴う動悸,息切れ,不整脈に著効がある。本方の特徴は不整脈,動悸,息切れなどの心臓症状だけでなく,貧血,疲労,栄養不良なども好転せしめる。青年や中年の男女に多い心心臓神経症で,脈の期外収縮による結代や,発作性心搏急始症による速脈を対象に貧血,易疲労性。ヒフ枯燥などを考慮して用いられる。なお本方は柴胡桂枝干姜湯桂枝加竜骨牡蛎湯などの症状と似ているが,これらは精神不安と胸腹部の動悸が主体暴本方は脈の結代,不整脈が応用の目安になる。


漢方処方応用の実際〉 山田 光胤先生
○心悸亢進(動悸)呼吸促迫(息切れ)である。この場合の脈は頻数,不正,結代などが多いが,もっぱら自覚的な症状が目標になる。また栄養が衰えて,皮膚が枯燥し,疲れやすく,手足が煩熱し,口が乾き,あるいは自汗があり,便秘するなどの症状がある。
○崇蘭館試験方口訣には本方は元来,仲景の大補薬で,貧血を回復し,喀血を治し,疲れて息切れし,少し,咳が出て,体液を失い,脈結代し,あるいは心下に動悸があって胸苦しく,巨里の動が激しくて,痩せるものに用いるとあって,腹証として心下の動悸がひどくなることを示している。


漢方治療の実際〉 大塚 敬節先生
 この方を用いる目標は,脈の結滞と心悸亢進であるか台結滞がなくても心悸亢進があれば用いてよい。私はこれをバセドー氏病や心臓病などで,心悸亢進と脈の結滞のあるものに用いる。



漢方診療の実際〉 大塚 矢数,清水 三先生
 本方は心悸亢進(或は脈の結代するものもある。)息切れを訴え,栄養が衰え,皮膚は枯燥し,疲労し易く,手足煩熱・口乾,大便の秘結等を目標として用いる。胃腸虚弱で食欲衰え,下痢の傾向のあるものには用いられない。地黄・麦門冬・阿膠は滋潤・清涼の効があって,枯燥を潤し,栄養を亢め,煩熱を解し,間接的に強心の作用がある。麻子仁は腸壁を潤し,緩下の効がある。人参・桂枝・甘草は強心健胃の効能を有し,大棗・生姜は諸薬を調和して吸収を促進する。以上の目標に従って本方は心臓病・バセドウ病・産褥熱・肺結核・喉頭結核等に応用される。


漢方処方解説〉 矢数 道明先生
 虚証で,栄養衰え,燥きが強く,皮膚枯燥し,疲労しやすく,手足の煩熱,口乾き,大便秘結がちで息つきが熱く,心悸亢進,あるいは脈の結滞,不整脈と息切れを訴えるのを目標とする。胃腸が虚弱で食欲が衰え,下痢の傾向があり,あるいはこの方をのんで下痢するものには禁忌である。本方は地黄が主薬で,臍下不仁,煩熱の症があり,心尖および腹部大動脈の動悸が亢進するものである。
気血共に衰えて,邪気が心下に急迫的に逆動し,心動悸あるいは脈結滞を起こしたものである。上部の心肺が虚し,これに熱が加わり,胸間は潤いを失い,そのため虚性の心機能亢進を起こしたものに用いる。


漢方入門講座〉 竜野 一雄先生
 運用 1. 動悸
 傷寒論太陽病下の「傷寒, 脈結代,心動悸するものは炙甘草湯之を主る。」というものが用例である。脉結は遅脉で,不整脈,代脉は数脉と遅脉が不規則に交って起る不整脉,心動悸は自他覚的に心悸亢進が認められるもの。之により有熱性の伝染病で熱のために心臓衰弱を起し不整脉を呈するもの,無熱性の心内膜炎,心臓弁膜症,各種の不整脈(バセドウ氏病で動悸,汗多く,肺動のもの)等にも使うことがしばしばある。但し不整脉なら凡て炙甘草かというと必ずしもそうではなく,虚していること,熱候として例えば口がはしゃぐ,手足のしんがほてる,息が熱く感じる,燥いた症状として息が切れる。便秘するなどの症状のどれかがあるのを参照して使う。脉は結代ばかりでなく、結のことも代のことも動のこともある。動脉で類証鑑別を要するのは柴胡加竜骨牡蛎湯は神経症状を伴うことが多く,苓桂朮甘湯は水の変化があってめまい,胃部拍水音,小便不利などあり,熱の症状はない。
 運用 2. 心中温々たるもの
 「肺痿,涎唾多く,心中温々液々たるものは炙甘草湯之を主る」(金匱要略肺痿)肺痿は肺の虚の状態で,之に甘草乾姜湯や桂枝去芍薬加皂莢湯などの行く虚寒と炙甘草湯,生姜甘草湯などの行く虚熱とがある。炙甘草湯は心の熱と,その熱によって肺が燥いている状態である。臨床的には場合によって心と肺のどちらを主としても構わない。肺痿は肺を主とすることは言うまでもなく,肺が燥くので麦門冬,麻子仁,大棗などを多く用い,地黄,阿膠,亦間接に潤すことを手伝っている。涎唾は津液乾燥を自ら救おうとするために起るもので,かの涎唾を吐すの寒や水家きものとは異る。心中温々液々は心臓部の深い所が何となくむかむかと悪心を催すような感じである。軽症だとこのままの症状に使う。重症でもこの状態から離れているわけではない。最も多く使うのは次の場合である。急性肺炎で高熱,呼吸困難,胸中苦悶,皮膚は汗ばみ,顔赤く,舌は概ね乾燥して赤く水を欲しがるが多くは飲みたがらず,或は頻りに唾まじりの痰を吐く重症のもの。竹葉石膏湯は息切れを主とし,本方は熱症状を主とする。黄連阿膠湯も熱,煩躁が強いが呼吸器症状は少い。肺結核の重症で羸痩し,皮膚は乾燥しているにも拘らず汗ばみ,或は盗汗があり,顔は殊に頬部が紅潮して熱っぽい。熱にうかされたような顔貌を呈し,苦しくて夜眠られぬこともあり,薄い唾の様な痰多く,或は血痰を交え,動悸甚しく体を動かすと暫くの間は息が切れてやりきれぬと云うが如きもの。柴胡桂枝干姜湯よりも燥きや虚の熱の症状が遙かに高度である。特に熱動悸などの症状が一層著明のときに炙甘草湯を使う。
 運用 3. 虚労
 炙甘草湯を虚労に使うのは金匱要略虚労の「虚労不足,汗出でて悶し,脉結,悸,行動常に如し。百日出ですして切し。急のものは11日死す。」によるのだが,危しとか死すとか書いてあるのでどんなにか重症で,その様なものはものは日常あまり遭遇しないから炙甘草湯も使う機会はあまり有るまいとの先入観が禍いして使う人が少いが実際には案外使う機会が多い。それは虚証の人で行動常の如しと云うように一見しては何の変哲もないが,疲れやすく,動悸し勝ち,その動悸は心臓部でも手足その他の部でもドキンドキンと脉をうつのが判るという人,或は手足が特に手掌,足蹠がほてり,それが春夏には余計劇しく,汗をかき易いもの,或は顔がほって口燥感を覚えるもの,その他自律神経不安定症とか肺結核の疑いとかの診断でぶらぶらして一向にはっきりせぬものなど,要するに虚の血熱(虚の心熱)虚労を目標にして使う。脉は結のことも動のこともある。類証鑑別すべきは虚労の小建中湯桂枝加竜骨牡蛎湯八味丸等で,本方が血熱と動悸を主とするのに対して他方はそれが主証でないこと,脉,小便の変化,下虚の症状の有無等に着眼すればよい。柴胡桂枝干姜湯にも燥いて仮熱が上衝する容態が起るし,動悸もするが他に脇下微結,頭汗等の症状があるから区別が出来る。黄連阿膠湯も顔面紅潮,煩躁,動悸,不眠等があるが熱だけで燥く症状は少く,炙甘草湯よりも何となく力が強い炙甘草湯の方は何となく枯れて喘いでいるという様な風がある。時には桃核承気湯猪苓湯,救逆湯,三物黄芩湯,柴胡加竜骨牡蠣湯,茯苓甘草湯などとも鑑別すべき必要がある。

勿誤方函口訣〉 浅田 宗伯先生
 此の方は,心動機を目的とす。凡そ心臓の血不足するときは,血管動揺して悸をなし,而して心臓の血動,血脈に達すること能はず,時として間歇す。故に脈結代するなり。此方は能く心臓の血を滋養して脈路を潤流す。是を以て動悸を治するのみならず,人迎(甲状軟骨の家方で頸動脈の搏動を触れるところ)辺の血脈凝滞して気急促迫する者に効あり。是れ余数年の経験なり。また肺痿の少気して胸動甚だしき者に用ひて一時効あり。竜野の秋山玄瑞は此方に桔梗を加えて肺痿の主方とす。蓋れ金匱に拠るなり。(中略)蓋し後世の人参養栄湯滋陰降下湯は此の方より出でたる故、二方の場合は大抵此の方にて宜し。


古方薬嚢〉 荒木 性次先生
 脈の結代と心の動悸にあり。脈の結代とは,脈が早くなくて,つまり脈のうち方がゆっくりしていて,時々休むものをいう(中略)心動悸とは胸のどきどきする事なり。平常弱き人にで汗が出て胸苦しくな識者,また過労などした後,汗が出て胸苦しく動悸する者。熱が少しあり,咳が多く痰や唾が多く出て,胸の中が何とも言えず気持悪しき者。本方は虚弱人又は無理しすぎたる諸の病によし。



和漢薬方意辞典 中村謙介著 緑書房
炙甘草湯(しゃかんぞうとう) [傷寒論・金匱要略]

【方意】 心の虚証気の上衝による心悸亢進・結説・頻脈・胸内苦悶感・呼吸困難・のぼせ・不整脈等と、虚証による強度の疲労倦怠等のあるもの。しばしば燥証による口燥・便秘・手足煩熱・紅頬・発熱等を伴う。
《少陽病.虚証》
【自他覚症状の病態分類】

心の虚証・気の上衝 虚証 燥証
主証
◎心悸亢進
◎結説 頻脈
◎胸内苦悶感
◎呼吸困難
◎のぼせ


◎疲労倦怠






客証 ○不整脈
  息切れ
  煩悶感
  不安 不眠
  目眩 耳鳴
  吃逆
  浮腫
  自汗 盗汗
  貧血
  るいそう
○口燥 ○口渇
○乾咳
○便秘
○手足煩熱
  紅頬 血痰
  熱い呼気
  発熱 微熱
 


【脈候】 結代(不整脈)・浮虚数・浮虚・濇虚。

【舌候】 紅舌。乾燥し鏡面舌、時に湿渇して無苔。

【腹候】 腹力軟。陥凹して心下痞があり、腹部大動脈の動悸を触れる。多くは腹直筋の緊張がある。

【病位・虚実】 気の上衝があり発揚性である。裏の実証はなく、上焦の症状が中心で少陽病に位する。疲労倦怠が強く、脈候および腹候からも虚証である。

【構成生薬】 炙甘草(蜜炙)4.0 桂枝3.0 麦門冬6.0 麻子仁4.0 人参2.0 阿膠2.0 大棗7.5 乾地黄4.0 生姜1.0

【方解】 麦門冬は滋潤作用があり鎮咳に有効であるが、一方滋養・強壮・強心作用もある。人参も滋養・強壮・滋潤作用があり虚証に対応する。麦門冬・人参の組合せは虚証に有効であり、更に心の虚証に対し強心作用を発揮し、心悸亢進・不整脈・胸内苦悶感・息切れ等を治す。阿膠は鎮静・止血薬で、人参・麦門冬に協力し、心虚より派生する不安感・不眠等を治す。桂枝は気の上衝を主り、特に桂枝・甘草の組合せは強い発作性の心悸亢進・のぼせを鎮静させる。乾地黄は増血作用の強い熟地黄と異なり、燥証に対する作用が強く、口燥・手足煩熱・皮膚枯燥を治す。麻子仁も燥証に対して滋潤作用があり、腸を潤し便秘を治す。大棗・生姜は本方全体の作用を緩和し応用の幅を広げる。


【方意の幅および応用】
 A 心の虚証気の上衝:心悸亢進・結代・頻脈・胸内苦悶感・のぼせ等を目標にする場合。
   期外収縮、狭心症、心内膜炎、心臓弁膜症、心臓神経症、高血圧症、貧血

 B 虚証:強度の疲労倦怠等を目標にする場合。
   口内炎・舌炎・歯齦炎・扁桃炎等で飲食不能のため虚証の強いもの
 C 燥証:口燥・手足煩熱・紅頬・発熱等を目標にする場合。
   糖尿病、百日咳、肺炎、肺結核症の末期


【参考】 * 此の方は心動悸を目的とす。凡そ心臓の血不足するときは、気管動揺して悸をなし、而して心臓の血動、血脈へ達すること能わず、時として間歇す。故に脈結代するなり。此の方能く心臓の血を滋養して脈路を潤流す。是を以って動悸を治するのみならず、人迎辺の血脈凝滞して気急促迫する者に効あり。是、余数年の経験なり。又、肺痿(肺結核)の少気(呼吸浅少)して胸動甚だしき者に用いて一時効あり。竜野の秋山玄瑞は此の方に桔梗を加えて肺痿の主方とす。蓋し『金匱』に拠るなり。又『局方』の人参養栄湯と治を同じくして、此の方は外邪に因って津液枯槁し、腹部動気ある者を主とし、人参養栄湯は外邪の有無に拘わらず、気血衰弱、動気肉下に在る者を主とす。蓋し後世の人参養栄湯滋陰降火湯は此の方より出でたる故、二方の場合は大抵此の方にて宜し。但し結悸(心拍動に結滞がある)の症は二方にては治せぬなり。
『勿誤薬室方函口訣』
      *本方は桂枝甘草湯の加味方であり、気の上衝による心悸亢進・息切れ・胸内苦悶感等は共通する。また「脈促、胸満者」の桂枝去芍薬湯の加味方と考えることもできる。
      *本方証の患者は浮腫・流涎を伴うことがある。
*本方は脈結代・心悸亢進・疲労倦怠が特徴であるが、心悸亢進があれば脈結代がなくても用いて良い。胸内苦悶感・呼青口促迫・咳嗽を伴う傾向がある。脈は微細で不整、血圧低下し、心臓衰弱の状態に良い。
      *本方は燥証があり人参養栄湯滋陰降火湯の原方とされる。

【症例】 バセドー病
 患者は23歳の未婚の婦人。カゼを引いてから健康状態が良くないので某大学病院で診察を受けバセドー病と診断された。脈をみると浮数で、一見して甲状腺が大きい。口渇がある。大便はやや便秘気味で、月経は順調。食欲は普通。腹診するに、臍部の動悸が亢進し、皮膚はバセドー病の患者特有の油をぬったような感触である。眼球はまだあまり突出はしていないが、手指の振戦がある。
 この患者はだんだん痩せて、体力が衰えているし、脈浮数で臍上の動脈の拍動が亢進し、息切れを訴えているので炙甘草湯を用いた。半月ほどで動悸が穏やかになり、疲れなくなった。1ヵ月ほどで甲状腺も目立たなくなり、口渇も減り、快便となった。
 ところが2,3ヵ月たつと浮腫が現れ顔が腫れてきた。私はかまわず前方を飲ませた。すると浮腫が取れて肥えてきた。脈は1分間80位。臍部の動悸もおさまった。先日、某大学病院を受診したところ、全治はしていないのでアイソトープを勧められた。私は漢方薬だけで経過をみることを勧めた。
 大塚敬節 『漢方の臨床』 11・5・20


進行性指掌角皮症
  33歳の主婦。結婚6年になるが妊娠しない。初診は指の皮膚が荒れて、皮がむけ、それが次第に増悪するという。脈をみると浮数で、甲状腺の肥大があるので、注意して診察してみると、震戦があり、眼球もやや突出し、その他の眼症状もみられるので、バセドー病の診断した。腹診してみると、心下が膨隆して硬く、臍上で動悸が亢進している。臍下は軟弱である。そこで炙甘草湯を用いたところ、2ヵ月ほどの服薬でバセドー病の症状が軽快するとともに指掌角皮症も良くなった。

大塚敬節 『漢方の臨床』 11・2・20


臨床傷寒論  細野史郎講話 現代出版プランニング刊
p.283
傷寒解而後、脈結代、心動悸、炙甘草湯主之。
〔訳〕解寒解(げ)して後(のち)、脈結代(けつたい)、心動悸(しんどうき)するのは炙甘草湯(しゃかんぞうとう)之を主る。
〔講話〕炙甘草湯の薬味をみると、桂枝、甘草、生姜、大棗(以上で桂枝去芍薬湯)、人参、阿膠、地黄、麦門冬、麻子仁です。これはつまり、桂枝去芍薬湯に人参と阿膠、地黄、麦門冬、麻子仁を加たものです。
 桂枝去芍薬湯というと、腹が軟らかい、腹筋が硬くない。要するに腹に力のない、脈が結滞する人に用います。
 傷寒で熱がなくなってからも、体が弱って、脈が結滞し、胸で動悸し、胸で動悸する。そういう場合には炙甘草湯がよく効く。これは考えてみると桂枝湯で体を強くしておいて、その上に人参とか阿膠、地黄のような体を強くするものを加えて、更に体を強くする、そういう薬です。
 昔の人は肺病に持っていきました。
 私の『方証吟味』にも書いてありますが、私の師匠の新妻先生は、浅田宗伯先生がよく使ったように、バセドウ氏病の心動悸に使っていました。この時、炙甘草湯にイタドリの根の虎杖根とハトムギの種子の薏苡仁を加えると、甲状腺腫がだんだん小さくなってきます。宗伯先生の高第の新妻荘五郎先生は、更に別甲を加えられたそうです。いずれもバセドウ氏病で、胸動悸の特に強い時に用いていました。


漢方治療の方証吟味  細野史郎著 創元社刊
p.221
 また、この夏枯草も一つの方法だと思います。これは瘰癧(るいれき)加味という薬方の一種で、他に貝母、瓜呂根、青皮、牡蛎と共に五味として用います。これは、陳修園の創意の方で、瘰癧といって、頸のリンパ腺が次々と腫れてどうしても治らないとき、小柴胡湯やそれに桔梗を加えただけでは効かないときでも、この瘰癧加味を小柴胡湯とか『局方』の逍遙散と合方にして用いますと、ものの見事に効くことを、私は数々経験しています。こんな話を覚えていてくれて、A君は、この夏枯草の薬方の一味をとって用いたものでしょう。この夏枯草には、またバセドー氏病の甲状腺の腫大に、炙甘草湯に夏枯草、薏苡仁、虎杖根の三味を加えて用いられた先師の治験の思い出もあります。


副作用
1) 重大な副作用と初期症状
1) 偽アルドステロン症: 低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等) を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行う。
2) ミオパシー: 低カリウム血症の結果としてミオパシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行う。
[理由]
 厚生省薬務局長より通知された昭和53年2月13日付薬発第158号「グリチルリチン酸等を含 有する医薬品の取り扱いについて」に基づく。
 [処置方法]  原則的には投与中止により改善するが、血清カリウム値のほか血中アルドステロン・レニン活性等の検査を行い、偽アルドステロン症と判定された場合は、症状の種類や程度により適切な治療を行う。低カリウム血症に対しては、カリウム剤の補給等 により電解質 バランスの適正化を行う。

2) その他の副作用


頻度不明
過敏症 発疹、発赤、瘙痒、蕁麻疹等
消化器 食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、下痢等

過敏症
このような症状があらわれた場合には投与を中止すること

[理由]  本剤には桂皮(ケイヒ)・人参(ニンジン)が含まれているため、発疹、発赤、瘙痒、蕁麻疹等 の過敏症状があらわれるおそれがある。また、本剤によると思われる過敏症状が文献・学会で報告されている。これらのため。
[処置方法]  原則的には投与中止により改善するが、病態に応じて適切な処置を行う。

消化器
[理由]  本剤には地黄(ジオウ)が含まれているため、食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、下痢等の消化器症状があらわれるおそれがあるため。また、本剤によると思われる消化器症状が文献・学会で報告されているため。

[処置方法]  原則的には投与中止により改善するが、病態に応じて適切な処置を行う。


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